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◆ 住宅ローン解説 > 住宅ローンの基礎知識  繰り上げ返済と利回り

繰り上げ返済と投資を比較する。

INDEX



繰り上げ返済について補足します。


非常に効果的な繰り上げ返済ですが、注意点が5つあります。


1.金融機関や住宅ローンによってルールが異なること

前述しましたが、繰り上げ返済には、繰り上げ返済できる金額の単位(10万円単位など)、いくらからできるか(100万円から、など)、手数料(1回3,000円など)、などに一定のルールが取り決められています。

住宅ローンシミュレーションVIP版では、繰り上げ返済シミュレーションも可能ですが、理論上は正しくても、金融機関のルールによって、その通りにならない場合がありますので、ご注意下さい。


2 . 手元に余裕を残すこと

手元の現金に余裕が無くなるほど繰り上げ返済してしまうと、一時的に現金が必要となった場合、とても困ります。

一般的に、月収3か月分は手元に残しておきましょう、と言われます。
もちろん、教育費など多額の支出が予想される場合は、それらも踏まえて、手元に残すべき資金を計算しておく必要があります。

3.100%ノーリスクではないこと

演技の悪い話ですが、例えば100万円繰り上げ返済した後に他界してしまった場合、
住宅ローンは団体信用生命保険で相殺されますので、100万円は損することになります。
この確率はゼロではありませんので、ご了承下さい。

また、正確に言えば、投資の世界では、リスクとは期待する利回りを下回ることを指します。
繰り上げ返済の場合、固定金利なら、計算通りの利回りになりますが、変動金利や固定金利選択型の場合、繰り上げ返済後に金利が下がると、利息軽減効果も下がります。

 

4.住宅ローン控除(住宅ローン減税)

年末近くに繰り上げ返済を行う場合は、住宅ローン控除に注意して下さい。
住宅ローン控除は、12月時点の住宅ローンの残高に対し、最大1%に相当する所得税が還付される制度です。
従いまして、年末に繰り上げ返済を検討している場合は、住宅ローン控除と繰り上げ返済の利息軽減効果を計算し、年末に実施するべきか、年明けに実施するべきか考えて下さい。


5.利回り

金融に詳しい人や、自分でビジネスを持っている人なら、繰り上げ返済以上の利回りを稼ぐことができるでしょう。
その場合はもちろん、繰り上げ返済は行わず、もっと効果的な投資に回して下さい。

逆に言えば、繰り上げ返済以下の利回りしか無いものは、さっさと止めた方が合理的ということになります。





利回りを計算しよう。


5.の利回りについて、もう少し詳しく考えてみます。

3%の住宅ローンを組んでいる場合、繰り上げ返済の投資効果は、利回り何%でしょうか?






こう質問すると、ついつい3%と答えたくなりますが、先に見ました通り、期間短縮型と返済額縮小型では異なりますし、繰り上げ返済を行うタイミングによっても変わります。

つまり、その都度計算しないと答えは出ません。

 

 

例えば、前ページの繰り上げ返済例で計算してみますと、

期間短縮型の例では、100万円を繰り上げ返済すると、226,250円の利息軽減効果があり、
返済期間を1年短縮できました。

つまり、100万円が7年後に1,226,250円になる投資と同じですので、
利回りは、2.92%になります。


返済額縮小型の例では、100万円を繰り上げ返済し、 121,250円の利息軽減効果がありました。

つまり、100万円が8年後に1,121,250円になる投資と同じですので、
利回りは、1.43%になります。

 

これらと、金融商品などを比較して、繰り上げ返済と投資のいずれを選択するか決定します。

ただし、繰り上げ返済の利回りは、無税で、手数料も微々たるものです。
一方、金融商品の場合、所得税がかかり、手数料も高額になる場合があります。

手取りで考えれば、期間短縮型の繰り上げ返済は、かなり効果的です。
また、リスクも非常に低いので、安全な投資と言えます。



最後に、複数の住宅ローンを組んでいる方は、それぞれ利回りを計算して、一番効果の高い
ものに繰り上げ返済して下さい。通常は、金利の高い住宅ローンを繰り上げ返済した方が、利回りが高くなると思います。

ただし、変動金利や固定金利選択型の場合、現段階では金利が低くても、今後上昇する可能性がありますので、こちらに繰り上げ返済を行って、金利上昇リスクを軽減させた方が良いでしょう。

 


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